建築やインフラの持続可能性と安全性が社会的に重要視される中,地震時における建物の挙動を精度よく把握し,設計や被害要因の分析に活かすための構造解析技術がますます重要になっています。本研究室では,有限要素法を用いた鋼コンクリート混合構造建物の時刻歴応答解析法の開発と,その解析法を利用した被災建物の地震応答シミュレーションを行っています。 解析法の開発では,建物の地震時挙動を三次元骨組モデルによって高精度に予測することを目指しています。また,各地で被災した建物の現地調査結果と解析結果とを照らし合わせることで,倒壊・損傷要因の把握に関する研究にも取り組んでいます。数値解析によって得られた結果をもとに,構造物の力学的挙動を数式化・可視化し,実被害の解釈や今後の設計技術の高度化につなげることを目的としています。 さらに,構造解析の高度化に加えて,AI技術や最適化アルゴリズムを取り入れた設計・解析支援に関する研究も進めています。欧米では,ChatGPT,Claude,Gemini などの生成AIを企業の実務に導入し,業務フローの改善やAI活用の定着を支援する AI Adoption Specialist や Generative AI Consultant といった職種が注目されており,専門分野におけるAI活用は,単なる情報検索や文章作成にとどまらず,実務プロセスそのものを支援する段階へと広がりつつあります。 本研究室でも,こうした動向を構造解析分野に応用する試みとして,生成AIと構造解析ソフトを連携させた解析支援システムの開発を行っています。プロンプト設計,API連携,解析ソフトの自動実行,生成された解析モデルの検証などを扱っており,構造解析に関する専門知識とAI技術を組み合わせた新しい解析支援のあり方を検討しています。 このように本研究室では,有限要素法に基づく構造解析,被災建物の地震応答シミュレーション,数値実験による力学的挙動の数式化・可視化に加え,AIや最適化アルゴリズムを活用した次世代型の設計・解析支援技術の開発を進めています。 解析,プログラム作成,構造解析ソフトとの連携,AIを活用した解析支援システムの開発等に関するご相談がありましたら,ご連絡ください。
研究で使用している汎用FEMソフト,数値計算ソフト,プログラミング言語を紹介します。